《レッスンレポート》40代男性経営者

所属団体でのスピーチ

40代の男性経営者から、所属している団体で人前で話さなければならないことになり・・・練習がしたいというご要望をいただきました。一見落ち着いていて、人前でアガるなどとは想像できないような方ですが、緊張が高まって大変だとおっしゃっていました。お仕事柄、人と話すことは慣れていらっしゃるようですし、従業員も何名かいらっしゃるので、普段のコミュニケーションでは困ったことはないそうですが、とにかく人前だと途端にダメなんだそうです。

この方の特徴としては、まず、見た目がオシャレでイケメンなので全体的にスマートな印象です。声質や話し方は柔らかいのですが、若干声が小さめなので、もしかしたら聞き取りにくい場合もあるかもしれません。この辺りを自覚して、どんなスキルが必要でどんな表現方法をしたら良いかレッスンしていきます。

また大変頭の回転が速いことと、これも職業柄だと思いますが、言葉をたくさん知っていらっしゃいます。語彙が豊富で、しかも難しい日本語もよくご存じなので、ついつい言葉数が増えてしまいます。まずは話したいことを原稿に書き出してみたらなんと予定時間の3倍もの量になってしまいました。でも、これで良いのです。スピーチは、とにかく言いたいことを全部書き出す。そこから引き算で削っていくうちに、無駄な言葉は削ぎ落とされて本当に伝えたい言葉だけが残り、凝縮された濃い原稿になるのです。

また、この方にとって3分程度のスピーチ原稿であれば、丸っと暗記できる量です。しかしご本人もおっしゃっていたように、本番で緊張がMAXまで高まりアガッてしまうと、練習ではなんでもなく言えていたのに、本番では思ってもいないことを忘れます。暗記していたこのとを一旦忘れてしまうと、文字通り頭の中が真っ白になり、そこで焦ってペースを崩してあとはボロボロ・・・になりかねません。ですから、暗記せずに、しかも言いたい要点をしっかり話せる方法をお教えして繰り返しのトレーニングを行いました。

結局レッスンは3回に及びましたが、人前で話す技術は、今回だけでなくこれからも何度か訪れる機会に必ず役に立ちます。今後ますますご活躍の場を広げていかれるであろう将来の役に立てば嬉しいですね。