《研修》福祉系企業

新卒新入社員フォロー研修

7月のスタートは、毎年研修に伺っている福祉財団での研修でした。年に3回の新入社員研修で、春に2日間。夏は1日間。秋は2日間です。本日は入社して3ケ月が経ったところでのフォロー研修でした。3ヶ月前にお会いした時よりもほんの少しだけ顔つきも社会人らしくなり、個性も出てきた面々に再会できてなんだか嬉しかったです。

基本的にはコミュニケーションなのですが、今回は頭で考えるよりも感じていただく内容です。自分と仲間の感性と価値観を認め合う時間になるよう、最終的に「楽しかった。明日からまたがんばろう」と思って研修室を出ていただくことを最終イメージとしています。

ワークやゲームなどで気持ちをほぐした最後に、皆でディスカッションします。この3ヶ月で起きた楽しかった嬉しかったこと、困っていること、辛いと感じることなどを皆で話ていくと『自分だけじゃない、皆同じ悩みを抱えているんだ』ということがわかります。誰かが「こういうことに困っています」と発言しても目的は解決策を出すことではありません。そこを上手く進めていくのが私の役目です。「だったらこうしてみたら」とアドバイスしない、どんな話も否定しない、全員が発言できるようになどなど「ここは正直に話していい場所なんだ」という安心感を持ってもらいます。その時間を共有することで『同期』の大切さを感じ、特別な仲間になっていきます。複数の事業所があるので普段は別々の事業所に配属されて仕事をしていますが、同じ気持ちで頑張っている存在がいるということを感じていただければいいと思います。

老人や障害者などの福祉施設なので、気持ちが優しすぎると、そこで起きる様々なことを自分事として捉えすぎて心を痛め辛くなってしまいます。ビジネスライクな冷めた思考は必要ですが、相手を想う気持ちが前提になければ務まらないでしょう。そこで自分を守ってくれるのがスキルです。どうしたって湧き出てしまう感情をその次の段階としてどう意味付けしていくか、何かが起きた時にどう対処すればいいのか、自分を守る術を身につけていき長く仕事をしていくことができればいいですね。

誰か人の為に仕事をすることは尊いことですが、自分を蔑ろにすると自己犠牲になってしまいます。そうなると、自分の人生が他人のものになってしまう。そんな状態はすぐに限界が訪れます。人間関係においては一旦心を痛めてその場を去ることを決めてしまうと、元に戻ることは困難です。離職してしまう人が減るよう事前のコミュニケーションや心のケアはもちろん、自分の感情を守ることが一番大事でその方法を知っていただければいいなあと、可能性に満ち溢れた皆を見て思いました。