式典でのご挨拶
今回で2回目のリピートレッスンです。1回目の時にお教えしたことをきちんと習得され、原稿をしっかり書いて臨まれました。『しっかり』とはどういうことかというと、私が前回のレッスンでお伝えしたことを順番通りにやってらしたということです。
スピーチの個人レッスンでは、まずは必ず原稿を書いていただきます。それは、何を話すのかを自分で整理するためです。ですから、まずは全て書き出すのです。そこから引き算です。削っていって密度の濃い内容に絞ります。そこから次は、覚える為の形の原稿にさらに書き直すのです。
この工程を、面倒くさがって避けてしまうと、いつまで経っても上達しません。まずは基本を言われた通りにやる。それから、自分のやりやすいようにアレンジしていくのです。基本があればいくらでも応用がききますが、基本が無いということは応用する素が無いということです。それをきちんとご準備なさって来られました。
そして内容ですが、流れはきれいにまとまっていたのですが、まだ年齢的にお若いことも手伝ってか、どうしても当たり障りの無い無難な内容にまとまりがちです。誰が言ってもいいような内容では気持ちが伝わりません。自分だからこそ言える内容を話すのです。それは何かと言えば、実際ご自分が体験したことと気持ちです。これは、他の誰にも言えない内容です。その辺りを内容に盛り込んで、オリジナル原稿が出来上がりました。
そしてもう一つ、年齢的に若い影響として、ご自分よりも年上の方が多くいらっしゃる場でのスピーチとなると、きちんとしなければと思うあまり堅くなってしまうのです。この方の特徴は、親しみやすい風貌と笑顔、そしてなんと言っても溌剌とした若さです。臆することなく堂々と溌剌とした笑顔で話すように練習をしました。
大きな会場全体に、清々しい若さ溢れるスピーチが響くことと思います。