《レッスンレポート》経営者異業種交流会

パーティー司会

今回の受講者さんは、40代の女性経営者。ご自身が所属されている経営者の会で、年度始めのパーティー司会に抜擢されました。司会に性別は関係ありませんが、やはりパーティー司会は女性がなさると華やかです。

2時間ほどのパーティーですが、内容が盛りだくさんで、司会のコメントが大変多く、雰囲気も進行も司会者に依るところが大きくなり、それによって緊張感も高まります。しかも出席者は300名を超える大きな会場です。

この方は、あまり早口にはならず、落ち着いた雰囲気に見えるので、これは堂々と司会をするには良いところです。ただ、感情が表れにくく全体的に平坦なイメージになってしまうようでした。そこで必要になるのは、抑揚です。

「抑揚」と一口に言っても、様々な要素があります。それはテクニックですので、トレーニングすれば身につきます。しかし本番は一週間後、じっくり練習をする時間はありません。そこで行う練習は、場面場面によって、テンションを変えることです。パーティーというのは、2時間の中で様々な場面転換があります。まず、開演前のアナウンス、開会、主催者や来賓の挨拶、乾杯、スピーチやアトラクションなど、締め、閉会。その全てを、同じテンションで突っ走ってしまうと、メリハリもなく、チグハグな雰囲気になります。

テンションというのは、楽しそうに・落ち着いて・最高に盛り上がって・キリリと・しっとりと・などなどのことです。例えば『楽しそうに』であれば、少し高めの声でテンポよく笑顔で。『キリリと』の場合は、宝塚の男役になりきって、声は少し低めに響かせるように。といった感じです。漠然としたイメージを具体的な行動に変換すると表現しやすくなります。

気分が変われば、自然と表現の仕方も変わります。このテンションの高さを数字にして、1〜5までの5段階で原稿に書き込んで行けば、「5だから、ここは超盛り上げて!」ということがわかります。

今回の受講者さんは、勘が良い方で飲み込みも早かったですし、本番も持ち前の堂々とした雰囲気で素敵に会を進行されました。